C++ Boost

VertexListGraph

VertexListGraph コンセプトは、Graph コンセプトを精製し、グラフ中の全ての頂点の 効率的な巡回に必要とされるものを付け加えている。

Refinement of

Graph

Associated Types

boost::graph_traits<G>::traversal_category

このタグ型は vertex_list_graph_tag に変換可能でなければならない。
boost::graph_traits<G>::vertex_iterator

vertices(g) を経由して得られる頂点イテレータはグラフ中の全ての頂点 へのアクセスを提供する。頂点イテレータの型は MultiPassInputIterator の要求を満たしていなければならない。頂点イテレータの値型はグラフの頂点記述子 型でなければならない。
boost::graph_traits<G>::vertices_size_type

グラフ中の頂点の数を表すのに使われる符号無し汎整数型。

Valid Expressions

名前返却値型説明
グラフの頂点集合 vertices(g) std::pair<vertex_iterator, vertex_iterator> グラフ g 中の全ての頂点へのアクセスを提供するイテレータ範囲を返す。
グラフ中の頂点の数 num_vertices(g) vertices_size_type グラフ g 中の頂点の数を返す。

Complexity guarantees

vertices() 関数は定数時間内に終了するはずである。

See Also

Graph concepts

Design Rationale

このコンセプトのデザイン中の一つの問題点は、 IncidenceGraph コンセプトと AdjacencyGraph コンセプトのどちらからの 精製を含むべきかという事である。グラフの頂点を巡回する能力は、出辺の巡回 と直交する。従って頂点の巡回を含んでいるだけの VertexListGraph コンセプトを 持つ事は意味があるだろう。しかしながらそのようなコンセプトはもはや実際には グラフでなくて、まさに集合であろう。そしてSTLは既にそのようなものを扱う コンセプトを持っている。しかし、頂点やグラフの出辺を巡回する必要のある BGLアルゴリズムが数多く存在する。従って便宜のために これらの要求を一まとめにするコンセプト、つまり VertexListGraph コンセプトが必要である。

Concept Checking Class

  template <class G>
  struct VertexListGraphConcept
  {
    typedef typename boost::graph_traits<G>::vertex_iterator 
      vertex_iterator;
    void constraints() {
      function_requires< IncidenceGraphConcept<G> >();
      function_requires< AdjacencyGraphConcept<G> >();
      function_requires< MultiPassInputIteratorConcept<vertex_iterator> >();

      p = vertices(g);
      V = num_vertices(g);
      v = *p.first;
      const_constraints(g);
    }
    void const_constraints(const G& g) {
      p = vertices(g);
      V = num_vertices(g);
      v = *p.first;
    }
    std::pair<vertex_iterator, vertex_iterator> p;
    typename boost::graph_traits<G>::vertex_descriptor v;
    typename boost::graph_traits<G>::vertices_size_type V;
    G g;
  };


Copyright © 2000-2001 Jeremy Siek, Indiana University (jsiek@osl.iu.edu)

Japanese Translation Copyright © 2003 Takashi Itou
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