ttk モジュールは Tk 8.5 で導入された Tk のテーマ付きウィジェットへのアクセスを提供します。 Tk 8.5 が無い環境で Python がコンパイルされていた場合でも、 Tile がインストールされていればこのモジュールはそれを使おうとします。しかし、 X11 上のフォントのアンチエイリアスや透過ウィンドウ (X11 ではコンポジションウィンドウマネージャが必要です) などの新しい Tk が提供している機能は使えません。
ttk の基本的なアイディアは、拡張可能性のためにウィジェットの動作を実装するコードと見た目を記述するコードを分離することです。
参考
Ttk を使い始めるために、モジュールをインポートします:
import ttk
しかしこのようなコードでは
from Tkinter import *
このように使いたいことがあるかもしれません
from Tkinter import *
from ttk import *
このように書くと、いくつかの ttk ウィジェット (Button, Checkbutton, Entry, Frame, Label, LabelFrame, Menubutton, PanedWindow, Radiobutton, Scale, Scrollbar) は自動的に Tk ウィジェットを置き換えます。
これにはプラットフォームをまたいでより良い見た目を得られるという、直接的な利益がありますが、ウィジェットは完全な互換性を持っているわけではないことに注意してください。一番の違いは “fg” や “bg” やその他のスタイルに関係するウィジェットのオプションが Ttk ウィジェットから無くなっていることです。同じ (もしくはより良い) 見た目にするためには ttk.Style を使ってください。
参考
Ttk には 17 のウィジェットがあり、そのうち 11 は Tkinter に既にあるものです: Button, Checkbutton, Entry, Frame, Label, LabelFrame, Menubutton, PanedWindow, Radiobutton, Scale, Scrollbar 。新しい 6 つのウィジェットクラスは次のものです: Combobox, Notebook, Progressbar, Separator, Sizegrip, Treeview 。これらのクラスは全て Widget の子クラスです。
上にも書いた通り、スタイルの記述コードと同様に見た目も変わっていることに気付くでしょう。それを見せるために、非常に簡単な例を以下に示します。
Tk のコード
l1 = Tkinter.Label(text="Test", fg="black", bg="white")
l2 = Tkinter.Label(text="Test", fg="black", bg="white")
それに相当する Ttk のコード
style = ttk.Style()
style.configure("BW.TLabel", foreground="black", background="white")
l1 = ttk.Label(text="Test", style="BW.TLabel")
l2 = ttk.Label(text="Test", style="BW.TLabel")
TtkStyling についての情報は Style クラスの文書を読んでください。
ttk.Widget はTk のテーマ付きウィジェットがサポートしている標準のオプションやメソッドを定義するもので、これを直接インスタンス化するものではありません。
全ての ttk ウィジェットは以下のオプションを受け付けます:
オプション 説明 class ウィンドウクラスを指定します。このクラスはオプションデータベースにウィンドウの他のオプションについて問い合わせを行うときに使われ、これによりウィンドウのデフォルトのバインドタグを決定したり、ウィジェットのデフォルトのレイアウトやスタイルを選択します。これは読み取り専用のオプションでウィンドウが作られるときにのみ指定できます。 cursor このウィジェットで使うマウスカーソルを指定します。空文字列 (デフォルト) が設定されている場合は、カーソルは親ウィジェットのものを引き継ぎます。 takefocus キーボードによる移動のときにウィンドウがフォーカスを受け入れるかを決定します。 0 、 1 、空文字列のいずれかを返します。 0 の場合、キーボードによる移動でそのウィンドウは常にスキップされます。 1 の場合、そのウィンドウが表示されているときに限り入力フォーカスを受け入れます。空文字列は、移動スクリプトによってウィンドウにフォーカスを当てるかどうかが決まることを意味します。 style 独自のウィジェットスタイルを指定するのに使われます。
以下のオプションはスクロールバーで操作されるウィジェットが持っているオプションです。
オプション 説明 xscrollcommand 水平方向のスクロールバーとのやり取りに使われます。
ウィジェットのウィンドウが再描画されたとき, ウィジェットは scrollcommand に基いて Tcl コマンドを生成します。
通常このオプションにはあるスクロールバーの Scrollbar.set() メソッドが設定されます。こうすると、ウィンドウの見た目が変わったときにスクロールバーの状態も更新されます。
yscrollcommand 垂直方向のスクロールバーとのやり取りに使われます。詳しいことは、上記を参照してください。
以下のオプションはラベルやボタンやボタンに類似したウィジェットが持っているオプションです。
オプション 説明 text ウィジェットに表示される文字列を指定します。 textvariable text オプションの代わりに使う値の変数名を指定します。 underline このオプションを設定すると、文字列の中で下線を引く文字のインデックス (0 基点) を指定します。下線が引かれた文字はショートカットとして使われます。 image 表示する画像を指定します。これは 1 つ以上の要素を持つリストです。先頭の要素はデフォルトの画像名です。残りの要素は Style.map() で定義されているような状態名と値のペアの並びで、ウィジェットがある状態、もしくはある状態の組み合わせにいるときに使用する別の画像を指定します。このリストにある全ての画像は同じサイズでなればなりません。 compound text オプションと image オプションが両方とも指定されていた場合に、テキストに対して画像をどう配置するかを指定します。
- text: テキストのみ表示する
- image: 画像のみ表示する
- top, bottom, left, right: それぞれ画像をテキストの上、下、左、右に配置する。
- none: デフォルト。もしあれば画像を表示し、そうでなければテキストを表示する
width 0 より大きい場合、テキストラベルを作成するのにどれくらいのスペースを使うかを文字の幅で指定します。 0 より小さい場合、最小の幅が指定されます。 0 もしくは無指定の場合、テキストラベルに対して自然な幅が使われます。
オプション 説明 state “normal” か “disabled” に設定され、 “disabled” 状態のビットをコントロールします。これは書き込み専用のオプションです: これを設定するとウィジェットの状態を変更できますが、 Widget.state() メソッドはこのオプションに影響を及ぼしません。
ウィジェットの状態は独立した状態フラグのビットマップです。
フラグ 説明 active マウスカーソルがウィジェットの上にあり、マウスのボタンをクリックすることで何らかの動作をさせられます。 disabled プログラムによってウィジェットは無効化されています。 focus ウィジェットにキーボードフォーカスがあります。 pressed ウィジェットは押されています。 selected チェックボタンやラジオボタンのようなウィジェットでの “オン” や “チェック有” や “選択中” に当たります。 background Windows と Mac には “アクティブな” もしくは最前面のウィンドウという概念があります。背面のウィンドウにあるウィジェットには background 状態が設定され、最前面のウィンドウにあるウィジェットでは解除されます。 readonly ウィジェットはユーザからの変更を受け付けません。 alternate ウィジェット特有の切り替え表示になっています。 invalid ウィジェットの値が不正です。
状態仕様は状態名の並びになっていて、状態名の先頭にはビットがオフになっていることを示す感嘆符が付くことがあります。
以下に書かれているメソッドに加えて、 ttk.Widget クラスは Tkinter.Widget.cget() メソッドと Tkinter.Widget.configure() メソッドをサポートしています。
x y の位置にある要素の名前、もしくはその位置に要素が無ければ空文字列を返します。
x と y はウィジェットに対するピクセル単位の座標です。
ウィジェットの状態をチェックします。コールバックが指定されていない場合、ウィジェットの状態が statespec に一致していれば True 、そうでなければ False を返します。コールバックが指定されていて、ウィジェットの状態が statespec に一致している場合、引数に args を指定してそのコールバックを呼び出します。
ウィジェットの状態を変更したり、取得したりします。 statespec が指定されている場合、それに応じてウィジェットの状態を設定し、どのフラグが変更されたかを示す新しい statespec を返します。 statespec が指定されていない場合、現在の状態フラグを返します。
通常 statespec はリストもしくはタプルです。
ttk.Combobox ウィジェットはテキストフィールドと値のポップダウンリストを結び付けます。このウィジェットは Entry の子クラスです。
Widget から継承したメソッド (Widget.cget(), Widget.configure(), Widget.identify(), Widget.instate(), Widget.state()) と Entry から継承したメソッド (Entry.bbox(), Entry.delete(), Entry.icursor(), Entry.index(), Entry.inset(), Entry.selection(), Entry.xview()) に加え、このクラスには ttk.Combobox で説明するメソッドがあります。
このウィジェットは以下のオプションを受け付けます:
オプション 説明 exportselection 真偽値を取る。設定されている場合、ウィジェットの選択はウィンドウマネージャの選択とリンクしています。(例えば、 Misc.selection_get() を実行することで得られます。) justify ウィジェットの中でテキストをどう配置するかを指定します。 “left”, “center”, “right” のうちのどれか 1 つです。 height ポップダウンリストの高さを行数で指定します。 postcommand コンボボックスの値を表示する直前に呼び出される、 (Misc.register() などで登録した) スクリプトです。どの値を表示するかについても指定できます。 state “normal”, “readonly”, “disabled” のどれか 1 つです。 “readonly” 状態では、直接入力値を編集することはできず、ユーザはドロップダウンリストから値を 1 つ選ぶことしかできません。 “normal” 状態では、テキストフィールドは直接編集できます。 “disabled” 状態では、コンボボックスは一切反応しません。 textvariable コンボボックスの値とリンクさせる変数名を指定します。その変数の値が変更されたとき、ウィジェットの値は更新されます。ウィジェットの値が更新されたときも同様です。 Tkinter.StringVar を参照してください。 values ドロップダウンリストに表示する値のリストを指定します。 width 入力ウィンドウに必要な幅をウィジェットのフォントの平均的なサイズの文字で測った、文字数を指定します。
コンボボックスウィジェットは、ユーザが値のリストから1つ選んだときに仮想イベント <<ComboboxSelected>> を生成します。
Ttk ノートブックウィジェットは複数のウィンドウを管理し、同時に 1 つのウィンドウを表示します。それぞれの子ウィンドウはタブの関連付けられていて、ユーザはそれを選択して表示されているウィンドウを切り替えます。
このウィジェットは以下のオプションを受け付けます:
オプション 説明 height 0 より大きな値が設定されている場合、 (内部のパディングやタブを含まない) ペイン領域に必要な高さを指定します。設定されていない場合、全てのペインの高さの最大値が使われます。 padding ノートブックの外周に付け足す追加の領域の量を指定します。パディングは最大 4 個の長さ指定のリストです: 左、上、右、下の順で指定します。4 個より少ない場合、デフォルトで下は上と、右は左と、上は左と同じ値が、それぞれ使われます。 width 0 より大きな値が指定されている場合、 (内部のパディングを含まない) ペイン領域に必要な幅を指定します。設定されていない場合、全てのペインの幅の最大値が使われます。
タブ用のオプションもあります:
オプション 説明 state “normal”, “disabled”, “hidden” のうちどれか 1 つです。 “disabled” の場合、タブは選択することができません。 “hidden” の場合、タブは表示されません。 sticky ペイン領域の中に子ウィンドウがどう置かれるかを指定します。指定する値は “n”, “s”, “e”, “w” からなる 0 文字以上の文字列です。配置マネージャの grid() と同様に、それぞれの文字は子ウィンドウが (北、南、東、西の) どの辺に対して追随するかに対応しています。 padding ノートブックとこのペインの間に付け足す追加の領域の量を指定します。文法はこのウィジェットの padding オプションと同じです。 text タブに表示するテキストを指定します。 image タブに表示する画像を指定します。 Widget の ラベルオプション の説明を参照してください。 compound text オプションと image オプションが両方指定されているときにテキストに対して画像をどう表示するかを指定します。指定する値については ラベルオプション を参照してください。 underline テキスト中の下線を引く文字のインデックス (0 基点) を指定します。 Notebook.enable_traversal() が呼ばれていた場合、下線が引かれた文字はショートカットとして使われます。
ttk.Notebook のいくつかのメソッドにある tab_id は以下の形式を取ります:
このウィジェットは新しいタブが選択された後に仮想イベント <<NotebookTabChanged>> を生成します。
ノートブックに新しいタブを追加します。
ウィンドウが現在ノートブックによって管理されているが隠れている場合、以前の位置に復元します。
利用可能なオプションのリストについては タブオプション を参照してください。
tab_id で指定されたタブを削除します。関連付けられていたウィンドウは切り離され、管理対象でなくなります。
tab_id で指定されたタブを隠します。
タブは表示されませんが、関連付いているウィンドウはノートブックによって保持されていて、その設定も記憶されています。隠れたタブは add() コマンドで復元できます。
x y の位置にあるタブの名前を、そこにタブが無ければ空文字列を返します。
tab_id で指定されたタブのインデックスを、 tab_id が文字列の “end” だった場合はタブの総数を返します。
指定された位置にペインを挿入します。
pos は文字列の “end” か整数のインデックスか管理されている子ウィンドウの名前です。 child が既にノートブックの管理対象だった場合、指定された場所に移動させます。
利用可能なオプションのリストについては タブオプション を参照してください。
指定された tab_id を選択します。
関連付いている子ウィンドウは表示され、直前に選択されていたウィンドウは (もし異なれば) 表示されなくなります。 tab_id が指定されていない場合は、現在選択されているペインのウィジェット名を返します。
指定された tab_id のオプションを問い合わせたり、変更したりします。
kw が与えられなかった場合、タブのオプション値の辞書を返します。 option が指定されていた場合、その option の値を返します。それ以外の場合は、オプションに対応する値が設定されます。
ノートブックに管理されているウィンドウのリストを返します。
このノートブックを含む最上位にあるウィンドウでのキーボード移動を可能にします。
これによりノートブックを含んだ最上位にあるウィンドウに対し、以下のキーバインディングが追加されます:
ネストしたノートブックも含め、1 つのウィンドウの最上位にある複数のノートブックのキーボード移動が可能になることもあります。しかしノートブック上の移動は、全てのペインが同じノートブックを親としているときのみ正しく動作します。
ttk.Progressbar ウィジェットは長く走る処理の状態を表示します。このウィジェットは 2 つのモードで動作します: 決定的モードでは、全ての処理の総量のうち完了した量を表示します。非決定的モードでは、今何か処理が行われていることをユーザに示します。
このウィジェットは以下のオプションを受け付けます:
オプション 説明 orient “horizontal” もしくは “vertical” のいずれかです。プログレスバーの方向を指定します。 length プログレスバーの長さを指定します。 (水平方向の場合は幅、垂直方向の場合は高さです) mode “determinate” か “indeterminate” のいずれかです。 maximum 最大値を数値で指定します。デフォルトは 100 です。 value プログレスバーの現在値です。決定的 (“determinate”) モードでは、完了した処理の量を表します。非決定的 (“indeterminate”) モードでは、 maximum を法として解釈され、値が maximum に達したときにプログレスバーは 1 “サイクル” を完了したことになります。 variable value オプションとリンクさせる変数名です。指定されている場合、変数の値が変更されるとプログレスバーの値は自動的にその値に設定されます。 phase 読み取り専用のオプションです。このウィジェットの値が 0 より大きく、かつ決定的モードでは最大値より小さいときに、ウィジェットが定期的にこのオプションの値を増加させます。このオプションは現在の画面テーマが追加のアニメーション効果を出すのに使います。
自動増加モードを開始します: interval ミリ秒ごとに Progressbar.step() を繰り返し呼び出すタイマーイベントを設定します。引数で指定しない場合は、 interval はデフォルトで 50 ミリ秒になります。
プログレスバーの値を amount だけ増加させます。
引数で指定しない場合は、 amount はデフォルトで 1.0 になります。
自動増加モードを停止します: このプログレスバーの Progressbar.start() で開始された繰り返しのタイマーイベントを全てキャンセルします。
ttk.Separator ウィジェットは水平もしくは垂直のセパレータを表示します。
ttk.Widget から継承したメソッド以外にメソッドを持ちません。
このウィジェットは以下のオプションを受け付けます:
オプション 説明 orient “horizontal” か “vertical” のいずれかです。セパレータの方向を指定します。
(グローボックスとしても知られる) ttk.Sizegrip ウィジェットは、押してつまみ部分をドラッグすることで最上位のウィンドウのサイズを変更できます。
このウィジェットは ttk.Widget から継承したもの以外のオプションとメソッドを持ちません。
ttk.Treeview ウィジェットは階層のある要素 (アイテム) の集まりを表示します。それぞれの要素はテキストラベル、オプションの画像、オプションのデータのリストを持っています。データはラベルの後に続くカラムに表示されます。
データが表示される順序はウィジェットの displaycolumns オプションで制御されます。ツリーウィジェットはカラムヘッダを表示することもできます。カラムには数字もしくはウィジェットの columns オプションにある名前でアクセスできます。 カラム識別子 を参照してください。
それぞれの要素は一意な名前で識別されます。要素の作成時に識別子が与えられなかった場合、ウィジェットが要素の識別子を生成します。このウィジェットには {} という名前の特別なルート要素があります。ルート要素自身は表示されません; その子要素たちが階層の最上位に現れます。
それぞれの要素はタグのリストも持っていて、イベントバインディングと個別の要素を関連付け、要素の見た目を管理するのに使えます。
ツリービューウィジェットは水平方向と垂直方向のスクロールをサポートしていて、 スクロール可能ウィジェットのオプション に記述してあるオプションと Treeview.xview() メソッドおよび Treeview.yview() メソッドが使えます。
このウィジェットは以下のオプションを受け付けます:
オプション 説明 columns カラム数とその名前を指定するカラム識別子のリストです。 displaycolumns どのデータカラムをどの順序で表示するかを指定する、 (名前もしくは整数のインデックスの) カラム識別子のリストか、文字列 “#all” です。 height 表示する行数を指定します。メモ: 表示に必要な幅はカラム幅の合計から決定されます。 padding ウィジェットの内部のパディングのサイズを指定します。パディングは最大 4 個の長さ指定のリストです。 selectmode 組み込みのクラスバインディングが選択状態をどう管理するかを指定します。設定する値は “extended”, “browse”, “none” のどれか 1 つです。 “extended” に設定した場合 (デフォルト)、複数の要素が選択できます。 “browse” に設定した場合、同時に 1 つの要素しか選択できません。 “none” に設定した場合、選択を変更することはできません。
このオプションの値によらず、アプリケーションのコードと関連付けられているタグからは好きなように選択状態を設定できます。
show ツリーのどの要素を表示するかを指定する、以下にある値を 0 個以上含むリストです。
- tree: カラム #0 にツリーのラベルを表示します。
- headings: ヘッダ行を表示します。
デフォルトは “tree headings” 、つまり全ての要素を表示します。
メモ: show=”tree” が指定されていない場合でも、カラム #0 は常にツリーカラムを参照します。
以下の要素オプションは、ウィジェットの insert コマンドと item コマンドで要素に対して指定できます。
オプション 説明 text アイテムに表示するテキストラベルです。 image ラベルの左に表示される Tk 画像です。 values 要素に関連付けられている値のリストです。
それぞれの要素はウィジェットの columns オプションと同じ数の値を持たなければいけません。 columns オプションより少ない場合、残りの値は空として扱われます。 columns オプションより多い場合、余計な値は無視されます。
open 要素の子供を表示するか隠すかを指示する真偽値です。 tags この要素に関連付いているタグのリストです。
以下のオプションはタグに対して設定できます:
オプション 説明 foreground テキストの色を指定します。 background セルや要素の背景色を指定します。 font テキストを描画するときに使うフォントを指定します。 image 要素の image オプションが空だった場合に使用する画像を指定します。
カラム識別子は以下のいずれかの形式を取ります:
メモ:
データカラムを指す数字は、要素の values オプションのリストのインデックスです; 表示カラムを指す数字は、値が表示されているツリーのカラム番号です。ツリーラベルはカラム #0 に表示されます。 displaycolumns オプションが設定されていない場合は、 n 番目のデータカラムはカラム #n+1 に表示されます。再度言っておくと、 カラム #0 は常にツリーカラムを指します 。
ツリービューは以下の仮想イベントを生成します。
イベント 説明 <<TreeviewSelect>> 選択状態が変更されたときに生成されます。 <<TreeviewOpen>> フォーカスが当たっている要素に open=True が設定される直前に生成されます。 <<TreeviewClose>> フォーカスが当たっている要素に open=False が設定された直後に生成されます。
Treeview.focus() メソッドと Treeview.selection() メソッドは変更を受けた要素を判別するのに使えます。
(ツリービューウィジェットのウィンドウを基準として) 指定された item のバウンディングボックス情報を (x 座標, y 座標, 幅, 高さ) の形式で返します。
column が指定されている場合は、セルのバウンディングボックスを返します。 (例えば、閉じた状態の要素の子供であったり、枠外にスクロールされていて) item が見えなくなっている場合は、空文字列が返されます。
item の子要素のリストを返します。
item が指定されていなかった場合は、ルート要素の子供が返されます。
item の子要素を newchildren で置き換えます。
item にいる子供のうち newchildren にないものはツリーから切り離されます。 newchildren にあるどの要素も item の祖先であってはいけません。 newchildren を指定しなかった場合は、 item の子要素が全て切り離されることに注意してください。
指定した column のオプションを問い合わせたり、変更したりします。
kw が与えられなかった場合は、カラムのオプション値の辞書が返されます。 option が指定されていた場合は、その option の値が返されます。それ以外の場合は、オプションに値を設定します。
設定できるオプションとその値は次の通りです:
カラム名を返します。これは読み取り専用のオプションです。
このカラムでセルに対してテキストをどう配置するかを指定します。
カラムの最小幅をピクセル単位で表したものです。ツリービューウィジェットは、ウィジェットのサイズが変更されたりカラムをユーザがドラッグして移動させたりしたときに、このオプションで指定した幅より狭くすることはありません。
ウィジェットがサイズ変更されたとき、カラムの幅をそれに合わせるかどうかを指定します。
カラムの幅をピクセル単位で表したものです。
ツリーカラムの設定を行うには、 column = “#0” を付けてこのメソッドを呼び出してください。
指定された items とその子孫たち全てを削除します。
ルート要素は削除されません。
指定された items を全てツリーから切り離します。
The items and all of their descendants are still present, and may be reinserted at another point in the tree, but will not be displayed. その要素と子孫たちは依然として存在していて、ツリーの別の場所に再度挿入することができますが、隠された状態になり表示はされません。
ルート要素は切り離されません。
指定された item がツリーの中にあれば True を返します。
item が指定されていた場合は、 item にフォーカスを当てます。そうでない場合は、現在フォーカスが当たっている要素が、どの要素にもフォーカスが当たっていない場合は ‘’ が返されます。
指定された column の heading のオプションを問い合わせたり、変更したりします。
kw が与えられなかった場合は、見出しのオプション値の辞書が返されます。 option が指定されている場合は、 option の値が返されます。それ以外の場合は、オプションに値を設定します。
設定できるオプションとその値は次の通りです:
カラムの見出しに表示するテキスト。
カラムの見出しの右に表示する画像を指定します。
見出しのテキストをどう配置するかを指定します。標準の Tk anchor の値です。
見出しラベルがクリックされたときに実行されるコールバックです。
ツリーカラムの見出しの設定を行うには、 column = “#0” を付けてこのメソッドを呼び出してください。
x y で与えられた場所にある指定された component の説明を返します。その場所に指定された component が無い場合は空文字列を返します。 (訳注: component には “region”, “item”, “column”, “row”, “element” が指定でき、それぞれ “cell”, “heading” などの場所の名前、要素の識別子、 #n という形式のカラム名、その行にある要素の識別子、 “text”, “padding” などの画面構成要素の名前を返します。)
y 座標が y の位置にある要素の識別子を返します。
x 座標が x の位置にあるセルのデータカラムの識別子を返します。
ツリーカラムは #0 という識別子を持ちます。
以下のうち 1 つを返します:
region | 意味 |
---|---|
heading | ツリーの見出し領域 |
separator | 2 つのカラム見出しの間のスペース |
tree | ツリーの領域 |
cell | データセル |
使用可能バージョン: Tk 8.6
x y の位置にある画面構成要素の名前を返します。
使用可能バージョン: Tk 8.6
親要素の子要素リストの中での item のインデックスを返します。
新しい要素を作り、その要素の識別子を返します。
parent は親となる要素の識別子で、空文字列にすると新しい要素を最上位に作成します。 index は整数もしくは “end” という値で、それによって親要素の子要素リストのどこに新しい要素を挿入するかを指定します。 index が 0 以下だった場合は、新しい要素は先頭に挿入されます; index が現在の子要素の数以上だった場合は末尾に挿入されます。 iid が指定された場合は、要素の識別子として使われます; iid はまだツリーに存在していないものに限ります。それ以外の場合は、一意な識別子が生成されます。
使用できるオプションのリストについては 要素オプション を参照してください。
指定された item のオプションを問い合わせたり、変更したりします。
オプションが与えられなかった場合は、要素のオプションと値が辞書の形で返されます。 option が指定された場合は、そのオプションの値が返されます。それ以外の場合は、 kw で与えられたようにオプションに値が設定されます。
item を parent の子要素リストの index の位置に移動します。
要素を自身の子孫の下に移動させるのは許されていません。 index が 0 以下の場合、 item は先頭に移動されます; 子要素の数以上だった場合、末尾に移動されます。 item が切り離された状態の場合は、再度取り付けられます。
item の 1 つ下の兄弟の識別子を、 item が親にとって一番下の子供だった場合 ‘’ を返します。
item の親の識別子を、 item が階層の最上位にいた場合 ‘’ を返します。
item の 1 つ上の兄弟の識別子を、 item が親にとって一番上の子供だった場合 ‘’ を返します。
Treeview.move() のエイリアスです。
item を見える状態にします。
item の全ての子孫の open オプションを True にし、必要であれば item がツリーの見える範囲に来るようにウィジェットをスクロールさせます。
selop が指定されなかった場合は、選択されている要素を返します。そうでなければ、以下の選択メソッドに従って動作します。 (訳注: selop には “set”, “add”, “remove”, “toggle” のうち 1 つが指定できます。 items にはそれぞれのメソッドの引数を指定します。)
新しく選択状態の要素が items になります。
選択状態の要素として items を追加します。
選択状態の要素から items を取り除きます。
items のそれぞれの要素の選択状態を入れ替えます。
1 引数で呼び出された場合、指定された item のカラムと値のペアからなる辞書を返します。 2 引数で呼び出された場合、指定された column の現在の値を返します。 3 引数で呼び出された場合、与えられた item の column を指定された値 value に設定します。
与えられたイベント sequence 用のコールバックをタグ tagname にバインドします。イベントが要素に渡ってきたときに、要素の tags オプションのそれぞれのコールバックが呼び出されます。
指定された tagname のオプションを問い合わせたり、変更したりします。
kw が与えられなかった場合、 tagname のオプション設定を辞書の形で返します。 option が指定された場合、指定された tagname の option の値を返します。それ以外の場合、与えられた tagname のオプションに値を設定します。
item が指定されていた場合、指定された item が与えられた tagname を持っているかどうかに従って 1 または 0 が返されます。そうでない場合、指定されたタグを持つ全ての要素のリストを返します。
使用可能バージョン: Tk 8.6
ツリービューの水平方向の位置を問い合わせたり、変更したりします。
ツリービューの垂直方向の位置を問い合わせたり、変更したりします。
ttk のそれぞれのウィジェットにはスタイルが関連付けられていて、それと動的もしくはデフォルトで設定される要素のオプションによってウィジェットを構成する要素とその配置を指定します。デフォルトではスタイル名はウィジェットのクラス名と同じですが、ウィジェットの style オプションで上書きすることができます。ウィジェットのクラス名が分からない場合は、 Misc.winfo_class() (somewidget.winfo_class()) メソッドを使ってください。
参考
このクラスはスタイルデータベースを操作するために使われます。
style の指定されたオプションのデフォルト値を問い合わせたり、設定したりします。
kw のそれぞれのキーはオプション名で値はそのオプションの値の文字列です。
例えば、全てのデフォルトのボタンをパディングのある平らな見た目にし背景の色を変更するには以下のようにします
import ttk
import Tkinter
root = Tkinter.Tk()
ttk.Style().configure("TButton", padding=6, relief="flat",
background="#ccc")
btn = ttk.Button(text="Sample")
btn.pack()
root.mainloop()
style の指定されたオプションの動的な値を問い合わせたり、設定したりします。
kw のそれぞれのキーはオプション名で、値はタプルやリストや何か他の好きなものでグループ化された状態仕様 (statespec) を要素とするリストやタプルです。状態仕様は 1 つもしくは複数の状態と値の組み合わせです。
例
import Tkinter
import ttk
root = Tkinter.Tk()
style = ttk.Style()
style.map("C.TButton",
foreground=[('pressed', 'red'), ('active', 'blue')],
background=[('pressed', '!disabled', 'black'), ('active', 'white')]
)
colored_btn = ttk.Button(text="Test", style="C.TButton").pack()
root.mainloop()
あるオプションに対する状態と値の組 (states, value) の並び順はスタイルに影響を与えることに注意してください。例えば、 foreground オプションの順序を [('active', 'blue'), ('pressed', 'red')] に変更した場合、ウィジェットがアクティブもしくは押された状態のとき前面が青くなります。
style の指定された option の値を返します。
state を指定する場合は、1 つ以上の状態名の並びである必要があります。 default 引数が指定されていた場合は、オプション指定が見付からなかったときに代わりに返される値として使われます。
デフォルトでボタンがどのフォントを使うかを調べるには、以下のように実行します
import ttk
print ttk.Style().lookup("TButton", "font")
与えられた style でのウィジェットのレイアウトを定義します。 layoutspec が省略されていた場合は、与えられたスタイルのレイアウト仕様を返します。
layoutspec を指定する場合は、リストもしくは (文字列を除いた) 何か他のシーケンス型である必要があります。それぞれの要素はタプルで、レイアウト名を 1 番目の要素とし、 2 番目の要素は レイアウト で説明されているフォーマットである必要があります。
フォーマットを理解するために以下の例を見てください (何かを使い易くするための例ではありません)
import ttk
import Tkinter
root = Tkinter.Tk()
style = ttk.Style()
style.layout("TMenubutton", [
("Menubutton.background", None),
("Menubutton.button", {"children":
[("Menubutton.focus", {"children":
[("Menubutton.padding", {"children":
[("Menubutton.label", {"side": "left", "expand": 1})]
})]
})]
}),
])
mbtn = ttk.Menubutton(text='Text')
mbtn.pack()
root.mainloop()
与えられた etype (“image”, “from”, “vsapi” のいずれか) の現在のテーマに新しい要素を作成します。最後の “vsapi” は Windows XP と Vista の Tk 8.6a のみで使用可能でここでは説明しません。
“image” が使われた場合、 args はデフォルトの画像名の後ろに状態仕様と値のペア (これが画像仕様です) を並べたものである必要があります。 kw には以下のオプションが指定できます:
- border=padding
padding は 4 個以下の整数のリストで、それぞれ左、上、右、下の縁の幅を指定します。
- height=height
要素の最小の高さを指定します。0 より小さい場合は、画像の高さをデフォルトとして使用します。
- padding=padding
要素の内部のパディングを指定します。指定されない場合は、 border の値がデフォルトとして使われます。
- sticky=spec
1 つ外側の枠に対し画像をどう配置するかを指定します。 spec は “n”, “s”, “w”, “e” の文字を 0 個以上含みます。
- width=width
要素の最小の幅を指定します。0 より小さい場合は、画像の幅をデフォルトとして使用します。
etype の値として “from” が使われた場合は、 element_create() が現在の要素を複製します。 args は要素の複製元のテーマの名前と、オプションで複製する要素を含んでいる必要があります。複製元の要素が指定されていなかった場合、空要素が使用され、 kw は破棄されます。
現在のテーマに定義されている要素のリストを返します。
elementname のオプションのリストを返します。
新しいテーマを作成します。
themename が既に存在していた場合はエラーになります。 parent が指定されていた場合は、新しいテーマは親テーマからスタイルや要素やレイアウトを継承します。 settings が指定された場合は、 theme_settings() で使われるのと同じ形式である必要があります。
一時的に現在のテーマを themename に設定し、指定された settings を適用した後、元のテーマを復元します。
settings のそれぞれのキーはスタイル名で値はさらに ‘configure’, ‘map’, ‘layout’, ‘element create’ をキーとして持ち、その値はそれぞれ Style.configure(), Style.map(), Style.layout(), Style.element_create() メソッドで指定するのと同じ形式である必要があります。
例として、コンボボックスの default テーマを少し変更してみましょう
import ttk
import Tkinter
root = Tkinter.Tk()
style = ttk.Style()
style.theme_settings("default", {
"TCombobox": {
"configure": {"padding": 5},
"map": {
"background": [("active", "green2"),
("!disabled", "green4")],
"fieldbackground": [("!disabled", "green3")],
"foreground": [("focus", "OliveDrab1"),
("!disabled", "OliveDrab2")]
}
}
})
combo = ttk.Combobox().pack()
root.mainloop()
全ての既存のテーマのリストを返します。
themename が与えられなかった場合は、現在使用中のテーマ名を返します。そうでない場合は、現在のテーマを themename に設定し、全てのウィジェットを再描画し、 <<ThemeChanged>> イベントを発生させます。
レイアウトはオプションを取らない場合はただの None にできますし、そうでない場合は要素をどう配置するかを指定するオプションの辞書になります。レイアウト機構は単純化したジオメトリマネージャを使っています: 最初に空間が与えられ、それぞれの要素に分割された空間が配分されます。設定できるオプションと値は次の通りです:
- side: 辺の名前
要素を空間のどちら側に配置するかを指定します; top, right, bottom, left のどれか 1 つです。省略された場合は、要素は空間全体を占めます。
- sticky: n, s, w, e から 0 個以上
配分された空間の内部に要素をどう配置するかを指定します。
- unit: 0 か 1
If set to 1, causes the element and all of its descendants to be treated as a single element for the purposes of Widget.identify() et al. It’s used for things like scrollbar thumbs with grips. 1 を設定した場合、要素とその
- children: [内部レイアウト... ]
要素の内部に配置する要素のリストを指定します。リストのそれぞれの要素はタプル (もしくは他のシーケンス型) で、それの 1 番目の要素はレイアウト名でそれ以降は Layout です。